社交ダンス上達の虎の巻1 社 交ダンスが綺麗に踊れないと悩んでいる愛好者が大変多いです。あなたを取り巻くダンスの常識は本当は 非常識!と、思われる内容をまとめて、社交ダンス上達の虎の巻で少しずつ解説していきます。
 
2012/03/13(火)

☆★ 混沌とした社交ダンス界の指導者群 ☆★

   1998年の風営法改正で、「一定の要件に該当するダンス教 師」がダンスを教 える教室の開業にあたっては、許認可の必要はなくなりました。
一定の要件とは、「全ダ連・JBDFの教師資格試験に合格した資格」を言います。
  その後、他のプロ各団体やアマチュア団体が、個別の認定インストラクター 制度を創り、「
一定の要件」以外の指導者が続々と登場しています。
今やダンスホール等に行くと、いわゆる「先生」と呼ばれる方が沢山溢れております。かくして、ダンスホール内では、教え魔の指導合戦が始まるのです。

   アマチュアB級の人が下級(C級)の人を指導し、C級の人はD級を教えると言った光景も珍しくなくなりました。
ただ、その教え方やアドバイスに耳を傾けていると、随分と間違った事を平気で言っている事が多く、その事に本人も気づいていない例が多いのです。
教えると言う事は、1だけを知って1を教えると言う事は先ず不可能です。10〜20を知って1を教える事は可能です。

 これは、ビジネスの世界でも同じです。私は民間で人事教育の管理職をしていました。新入社員教育を行うとき、狭い範囲の経験と知見しかないと、指導育成 を 行う事は出来ませんし、話す事さえもままなりません。チェーストア経営でしたがチェーストア理論だけでなく、組織論の重要性から日常日々の挨拶、履物の揃 え方 までも含めて、或いは「正しき商い(所謂、損得より先に善悪を考えよ!等の商売10訓) 」等についても、しっかりと教えなければなりません。

 ですから、教えると言う事は、教える事を通して自分も教えられ気づかされる学習する場でもあります。
これから、ダンス・インストラクターを目指しダンス指導者になられる方には、幅広い知識を吸収され自分の経験をより高めて、一般のダンス愛好者の皆様が、 パーティ等で音楽に乗って美しくリラックスして踊れるように、高きを目指して頑張って頂きたいと願っております。

2012/03/14(水)


☆★イントロダクション☆★

 社交ダンス上達の虎の巻では、
@社交ダンスを踊るときに常識とされている事で、変だなぁ〜と思われる事例をStandard、Latinともに解説します。

A社交ダンスを踊るときの、センター・ポスチャー・スウェイや、音楽のタイミング等について解説します。
特にセンターに関する事と、音楽のタイミングに乗る事について、重点を置こうと思っています。

B脚力アップについて解説します。社交ダンスは殆どの場合、いきなり社交ダンスに魅せられて、スポーツや運動の経験もなく趣味として始められると思いま す。ですから、脚力をつける事を、継続的にやっておられる方は少ないのではないでしょうか。
 半年、1年、脚力をつけるための簡単な提案をしましょう。継続は力なりで、地道に脚力をつけていけば、貴方のダンスはパワーアップをして、見違えるよう な 脚力の変化を体感されるでしょう。
脚力アップについては、ページを改めてお伝えする事に変更しました。TOPページ左メ ニューの「脚力アップ」をクリックして下さい。

C古武術研究家の甲野善紀氏が提唱された、身体運用法からの「捻じらない、うねらない、踏ん張らない」踊り方について解説します。
 この身体運用法を、有名な進学校である桐朋高校バスケットボール部の先生方4名が取り入れ応用された結果、弱小チームが見事インターハイ出場、全国選抜 大 会ベスト16という輝かしい成果を得られました。
以上の内容を、順不同で解説して参ります。

2012/03/15(木)


☆★ワルツのライズ・アンド・ フォールについて☆★

 ワルツを踊る時のカウント3拍(1.2.3)を、なる べく6拍(1.2.3.4.5.6または、1と2と3と、1&.2&.3&)で数えて練習しましょう。
倍カウントで練習すると音楽に対する感覚がアップしてきますし、ダンス動作と音楽の関係づけでもより深く理解できるのです。
音楽もアンド・カウントが解る楽曲はとても良いですね。

 ところで、ナチュラル・ターンの男子左足(3&の補助歩)が出たあと、右足(1&)をさらに膝を深く曲げさせ、ダウン(フォール)させ て 踊らせる指導者がいます。
 何故なのかなぁ〜と何時も考えこんでしまいましたが、ある時、その理由が解ってきました。トーで立てない、極端に言えばボールで立っている(ボールもか な りヒール側に来ている)ので、当然にワルツらしいライズ・アンド・フォールが出てこない。
そこで、1歩目の右足をダウンさせて、何とか高低差をつけさせようとの意図のようでした。

 本来、3の後半(3&)でフォール終了しています。後は、右足を送り出すために左足が自然に曲がり(緩み)、1の後半からはひたすら上昇しなけ ればなりません。
 男子フットワークも、1拍目ヒール・トー、2拍目トー、3拍目トー・ヒールですが、殆どの方は脚力トレーニングをしていないため、トーではなくボールに なっているのです。

 自衛隊のジェット戦闘機の操縦訓練で、タッチ・アンド・ゴーと言うのがあります。離陸上昇した後、着陸接地(車輪が接地)するや否や、再び上昇すると言 う 訓練です。
 そうです。ワルツはタッチ・アンド・ゴーなのです。戦闘機は地面から上が勝負、ワルツは床から上が勝負です。
戦闘機が地面より沈みこんだら機体分裂炎上です。ワルツは膝を痛めて戦線離脱です。

 実際、過度の沈み込みで膝を痛めてしまう人を時々見掛けます。大腿四頭筋(大腿前面の筋肉)やハムストリング(太腿後面の筋肉群)を強化することなく、 過 度に膝曲げする事は、膝の管理ケア面から危険です。
クラシック・バレーでも、フィギュア・スケートでも、床から上面での表現が勝負です。

 60歳過ぎても脚力アップさせ、そのアップした脚力を維持していく事は可能です。今後、脚力アップについても解説しますが、地道な動作訓練の継続をされ る かどうか次第です。
高齢者だからと諦めないで下さい。社交ダンスを楽しく踊るために脚力をつけましょう。体が悲鳴をあげるような社交ダンスと、さよならしましょう。

2012/03/21(水)

☆★ダンスを踊る時の出だしについて☆★

 例えば、ワルツを踊りだす時に、右左と肩幅のスタンスでタイミングを取って踊るカップルがほとんどです。アマチュアの競技選手に多いですね。
どうして、そのような出だしをするのかなぁ〜と考えこんでしまいます。
 音楽が流れだし、背中のほうから音楽を受け止め、音楽に押されるような感覚で、普通に男子は左の補助歩から動いて、音楽に乗って行けば良いのにと思うの で すが。
もちろん、男子右足からスタートしても良いのですよ。

 何故、みんなそのような出だしになるのでしょうか。ここで、クイズ方式のような感じで!!
@ダンスのインストラクター(指導者)に言われるから。
A音楽のカウントが取りやすいから。
Bみんな、そうしているから。
Cいきなり動けないから、右左に動いたら弾みがつくから。
D何故だかわからないが、指導者に改まって聞けないから。
こう書いていて、考え込んでしまいます。何でだろう!!

 正解は別にして、Bのように、日本人は皆そうしているからと言うだけの理由で(安心感があるのか)、社交ダンスのフィガーやアマルガメーションを捉えて い るように感じます。

 結論から言えば、冗長な無駄な動きだと思います。例えば、クラシックバレーでみなさんは、社交ダンスのような出だしは考えられないでしょう。クラシック バ レーだけでなく、地元富山の風の盆の踊りでも、みなさんいきなり踊りだしますよ。
 どのような舞踊であれ、1歩目から本番モードです。陸上の100m競技では音を待ってスタンバイしているだけです。
何だか変だなぁ〜と、心の中で思う事を、もう少しだけ真剣に考えてみましょうよ。

 疑問は進歩の母。何か変だなぁ〜と感じる事が増えてきたら、貴方のダンスが変化するときです。

 社交ダンスはスポーツだ、と言われだしてから久しいですが、社交ダンスの芸術性に回帰して、味わいのある貴方だけのダンスを創造して頂きたいものです。

 そのためには、みんなとちょっと違ったダンスの入り方(出だし1小節目のフィガーの選び方)、フィガーの組み合わせ方等ついて、創造的で有って欲しいも の です。
貴方の社交ダンスの経験を知恵として生かせば、きっと貴方の社交ダンスはみんなと違うなぁ!!〜と、羨望の目で見られるでしょう。

 それと、もっともっと音楽についての感覚を養いましょう。日本のダンサーの音の捉え方やセンスは、外国のダンサーと比較しても未だまだです。
日本にダンスのレクチャーに来る、外国の著名な指導者のレクチャー・ビデオを見ていると、音楽に対する造詣の深さに、ただただ感服してしまいます。
その内容については後日改めてお伝えします。

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